水素水にはどのような種類があるの？種類と特徴について解説
多くの方が一度は耳にしたことがある「水素水」ですが、実はいくつかの種類があり、効果も異なることはさほど知られていません。これから水素水を始めようと考えている場合でも、数ある水素水生成器の中からどれを選んだらいいのか、迷ってしまいますよね。より効果的に飲むためには、それぞれの特徴を把握して、自分に適したものを選んでいく必要があります。
なんか難しそうと不安になっている方も、安心してください。ここでは、特に覚えておきたい2つの水素水について重点的に取り上げ、解説していきます。読み終わる時には、きっと水素水の知識が深まっているはずです。
水素水の種類①高濃度水素水について解説
街中のドラッグストアやスーパーを見ると、「高濃度水素水」とパッケージに書かれた商品を目にするでしょう。“高濃度”と聞くと、効果が高そうに感じられますが、一体どういう性質なのでしょうか。
一般的に水素水の濃度は、ppm（parts per millionの略称）という単位で表記します。1ppmとは、1リットルの水に水素が1mg含まれていることを意味するものです。
注意してもらいたいのは、濃度が高ければ高いほど良い、というわけではないことです。常圧下での飽和溶存濃度は1.6ppmといわれており、この数値以上に濃度を上げることは基本的にできません。水に溶ける物質の量には限界があります。ただし、市販の商品を見ると、1.6ppm以上の濃度をウリにしたものも見受けられます。おそらく、強い圧力をかけていわば強引に水素を入れ込んだ状態ですが、開封時にどの程度の水素が残留しているかは不明です。
通常、高濃度水素水を生成する際には、水に圧力をかけて水素ガスを溶かす方式（※気体過飽和方式）が用いられます。最近ですと、マイクロナノバブル製法という、水素ガスの気泡を小さくする技術で高濃度の水素水を作りやすくなりました。気泡を可能な限り小さくし、水素が水から抜けにくくなるというメリットもあるようです。
市販の水素水でなく、家庭用の水素水サーバーを購入すれば、自宅でいつでも気軽に高濃度水素水を飲むこともできます。作りたてなら水素が抜けておらず、その都度飲みたい量を生成するとコストの無駄もありません。高濃度水素水を飲んで効果を実感したい方は、初期費用がかかるとしても、水素水サーバーを導入するのが良いのではないでしょうか。
水素水の種類②電解水素水について解説
続いて、“水素水”と名が付いているのに、実際は水素水とは別物ともいわれる、「電解水素水」について説明します。電解水素水は一般的に、専用の機器に水道水を入れて、カートリッジでろ過して浄水にしたうえで、電気分解を行います。陰極側にはアルカリ性を帯びた電解水素水が生成され、陽極側には弱酸性の酸性水が生成されます。その名の通り、電解水素水は水素を含んだものです。では、高濃度水素水とは一体何が異なるのでしょうか。
最大の違いは、電解水素水を生成する整水器は、医薬品医療機器等法（旧薬事法）において医療機器として認定されている点です。使用目的や効果について、「胃腸症状改善のための飲用アルカリ性電解水の生成」と明記しています。つまり、電解水素水は医療認可された飲用水です。飲むことにより、腸内環境を整えて、胃もたれなどの改善、便秘などお通じの問題を解消してくれる効果があるのです。
加えて、電解水素水を作る過程では、浄水機能がはたらいて、水道水に含まれる不純物を取り除いてくれます。水道水を電気分解すると、カルシウムイオンやナトリウムイオンが陰極側に引き寄せられるため、電解水素水にはミネラル類が最大20％も多く含んでいます。アルカリ性であることから、飲用に限らず、お野菜の洗浄など料理にも活用できます。
ちょっとややこしいのが、電解水素水はメーカーや製品ごとに名称が変わる場合があることです。整水器が開発されたばかりの頃は、生成された水がアルカリ性を帯びている点に着目して、「アルカリイオン水」と名付けられました。その後、研究が進むうちに、陰極側の生成水に水素が含まれていることを発見します。今では、「電解水素水」とよぶことが多いものの、「還元水素水」「アルカリ性電解水」などと表現することもあります。名称が異なるだけで、効果や性質に関してはほぼ同じです。
水素水の恩恵を受けるには結局どれがおすすめなの？
私たちが水素水生活を始める場合、どんな水素水を選べばいいのでしょうか。まず初めに、どういった目的で飲むのかをハッキリ決めておくことが重要です。
水素が体内の活性酸素を除去してくれるはたらきに重きを置くなら、高濃度水素水がお勧めです。こうしたケースで、市販の水素水を購入する際には、各商品の容器に注目しましょう。いくらパッケージに高濃度だと記載されていても、保存状態によって飲む段階で水素が抜けている可能性も否めません。気密性の高いアルミパウチ容器を使用していると、水素濃度が保たれやすいといわれています。対照的に、ペットボトルなどはすぐに水素が漏れてしまうので、製造から長期間経ったものだとほとんど水素が残っていないこともあるでしょう。
胃の不快感やお通じを良好にしたい時は、電解水素水を飲むべきです。電解水素水整水器を用意すれば、すぐに飲み始めることができます。医薬品ではないので、一度飲んですぐに解消されるわけではないものの、飲み続けるうちに効果が現れてきます。
残念ながら現時点で、水素が活性酸素にはたらきかける性質について、医学的な根拠や効果は解明されていません。過去に水素水を飲み続けた方々から、様々な効果があったと報告されており、体内の悪玉活性酸素が除去されることで健康や美容効果が促進されるという説が有力でえはあります。誰でも同等の効果が出るかも不明ですから、一定期間飲んでもあまり効果を感じられなかったという声もゼロではないです。
まとめ
水素水とは、単純にいえば水素が溶存された水であり、それに関しては共通しています。しかしながら、各々における溶存濃度が異なり、それが人間の目では判断できないところも、厄介な部分かもしれません。
これまで説明してきた通り、電解水素水には医薬品医療機器等法で規定された効果が期待でき、多くのクリニックでも導入が広がっています。水素そのものの含有量に着目すると、高濃度水素水が優れており、市販される水素水の大半も気体過飽和方式で生成されるものです。モデルや女優など芸能人が「水素水を飲んでいる」という場合も、おそらく高濃度水素水を指しているケースが多いと思われます。自分が最も重点を置くポイントを基準に、水素水がある生活をぜひ始めてみてください。
