水素吸入を行うとどんな効果が得られる？効果について調査してみた
細胞、そして臓器の疲労や老化には、「活性酸素」と呼ばれる物質が大きく関わっていることが明らかになっています。健康的な体を維持するためには、この活性酸素を取り除くことがとても重要です。
そのために役立つのが水素であることも分かっています。実際に多くの医療機関において、水素吸入という方法で体の中に水素を取り入れる働きかけを行うケースが増えています。そこでこの記事では、水素吸入が本当に効果があるのか、実際にどんな効果をもたらすのかについて解説していきます。
水素吸入とはどのような療法？
水素吸入とは文字通り、水素を体の中に吸い込んで取り入れる療法のことです。具体的には、生成された水素ガスを酸素に混ぜた状態で、吸入チューブを使って鼻から送り込む方法で実施されます。水素は酸素と共に、肺から吸収されて血液の中に溶け込み、全身の細胞に行き渡ります。水素自体は自然に存在するものですが、2000年代までは特に健康に良い影響を与えるという考えは広まっていませんでした。しかし、研究が進むにつれて、体に有害な活性酸素と結び付いて除去してくれる働きがあることが分かってきたのです。そこから急速に、水素を体に取り入れて、さまざまな病気を改善・予防する方法が考案されてきました。現在では専用の機械も開発されていて、たくさんの医療機関で「水素吸入法」と呼ばれる療法を実施しています。水素ガスは近年、自動車の燃料としても使わるようになったことから、爆発などの危険があるのではという不安を抱く方もいます。しかし、水素を爆発させるためには、500度を超える非常に高温の状態が必要です。また、水素爆発を起こすには4.1パーセント以上の濃度がないといけません。一般的に医療機関で使われている水素ガスは2パーセント程度ですので、こうした心配はないのです。水素は多く吸入しても水に分解されるだけですし、皮膚などから排出されるので、身体に問題を与えることはありません。そもそも、水素自体に一般的な医薬品のような副作用を与える原因はないことが分かっています。安心して利用できる療法と言えるでしょう。
ちなみに、一般的に「水素吸入」と言った場合、上記のように、直接水素ガスをチューブを通して吸う方法を指します。他にも、水素ガスを水の中に封入して、その水素水を飲む方法もあります。さらに、点滴や目薬の中に水素を溶かし込んで、体内に取り入れる形を採ることもあります。いずれの方法も医学的に根拠があり、先進医療の一環として、水素吸入療法が国によって認可されているケースもあります。水素を吸入するというやり方は安全で、確かに効果があるものとして認められていることが分かります。
水素吸入にはどんな効果があるの？
水素吸入が健康に良いのは確かですが、具体的にどんな効果があるのかを考えていきましょう。水素の果たす役割の中心となるのは、活性酸素を取り除くことです。活性酸素には2つの異なる種類があって、「善玉活性酸素」と呼ばれるものもあります。これは、ウイルスから体を守る免疫として働いたり、血管の働きを調節する働きをしたりします。
一方、悪玉活性酸素は細胞や遺伝子を劣化させたり、障害をもたらしたりします。細胞が劣化することで臓器や血管の働きが落ちますので、病気や老化につながってしまうのです。水素は善玉活性酸素には影響を与えず、悪玉活性酸素だけを除去する効果があることが分かっています。したがって、細胞劣化に伴う不調やさまざまな臓器の機能低下を防ぎ、健康的な日々を送れるように助けてくれるわけです。
また、水素ガスには抗炎症作用があることも分かっています。体内に炎症が起きると、たくさんのトラブルが生じます。具体的に言うと、肝炎や腎炎、膵炎などはそれぞれの臓器に炎症が起こっている状態です。炎症が起こると機能が低下し、痛みや熱などをもたらすことが多くなります。さらに炎症が慢性化すると、ガンなどのより重篤な病気につながるリスクとなります。水素ガスはこうした炎症反応を緩和して、正常な状態に戻してくれます。体調改善だけでなく、さらにひどい病気に進行してしまうのを防いでくれるというわけです。
他にも、疲労回復やアレルギー症状の緩和、脂質代謝の活発化に伴うダイエット効果なども知られています。健康に大きく貢献してくれるのが水素であり、水素吸入が及ぼす効果はとても広範囲だと言えます。
