水素水は肝臓に悪いという噂は本当？水素と肝臓の関係を解説
私たちが健康に生きていくうえで、肝臓はとても重要な働きを担っています。胃や腸などの消化器官から運ばれてきた栄養素を分解及び合成するほか、それらの栄養素を蓄えておく働きがあります。また、血液中の有毒物質を分解して無毒化する機能も持っており、健康な生活を送るためには肝臓を正常な状態に保っておくことが必要です。
肝臓が悪くなると、脂肪肝になり、さらに肝硬変や肝がんに悪化するリスクもあり、命に関わる病となります。特に、アルコールを大量に摂取することで、肝臓の機能が低下して病気になるケースは後を絶ちません。
実は、肝臓の働きを守るために、水素水を飲むことが推奨されているのをご存知でしょうか。今回の記事では、水素水が肝臓にどんな影響をもたらすのかについて、解説していきます。
水が肝臓に与える影響について解説
健康意識が高い芸能人やモデルさんたちが、「水を1日2リットル飲むといい」と発言しているのを聞いたことありませんか。肝臓は血液内にある毒素を解毒する機能を持っていますが、その働きをスムーズに行うために、水はとても役立っているのです。
水を1日あたり1.5～2リットル程度飲むと、肝臓に溜まった毒素や残留物を排出してくれます。肝臓がすっきりした状態を維持できると、肝機能の働きが低下することなく、毒素が溜まりにくくなるわけです。
水をたくさん飲むと、新陳代謝を高めたり、細胞の再生も期待できるため、美肌を保つ効果があります。モデルさんが意識的に水を多く飲む生活を送る理由は、肝機能の向上が美容効果にもつながると認識しているからです。
1日2リットルと言われると、そんな沢山飲むのは大変だと考えるかもしれません。まとめて一気に2リットル飲むのは、あまり効果的ではなく、むしろコップ1杯の水を数回にわけてこまめに摂取する方がよいでしょう。厳密にいえば、日頃口にする食べ物にも水分が含まれており、絶対に2リットル以上飲まないと効果がない、というわけではないです。
専門家の研究調査により、「毎日少なくともグラス8杯分の水を飲む人は、水をあまり飲まない人と比べ、非アルコール性脂肪性肝疾患を発症する可能性が低い」ことが報告されました。水を飲むことを継続するだけで、将来の健康が大きく左右されるのなら、こまめに飲むことを欠かさないようにしたいですね。
水素水は肝硬変を防ぐって本当？
肝臓病の一種である肝硬変は、簡単にいうと肝臓が硬くなる病気で、腹水や黄疸など様々な症状に襲われます。原因となるのは、肝炎ウイルスや脂肪肝、そしてアルコール性肝障害です。長きにわたるアルコール摂取によって、肝臓の病気を患うイメージをお持ちの方が多いかと思います。
では、どうしてアルコールを大量に飲むと、肝臓の病気になりやすいのでしょうか。飲酒により体内に取り込まれたアルコールは、エタノールが主成分です。適度な量であれば、肝臓の働きにより解毒され、体外に排出されるので問題ありません。
しかし、大量に飲み続けた場合、肝臓でアルコールを代謝する過程において発生する有毒物質「アセトアルデヒド」を分解しきれないのです。アセトアルデヒドは、肝臓の細胞を損傷する物質であり、蓄積すると肝臓の病気に繋がります。肝硬変を防ぐには、アセトアルデヒドの量を減らすことが重要になりますが、そこで注目されているのが水素水です。電解水素水や高濃度水素水を飲むと、アルコールを代謝する機能を持つ酵素に働きかけてくれます。
専門機関によれば、水素水には、エタノールからアセトアルデヒドの生成を抑制する効果と、アセトアルデヒドの分解を早くする効果が見込まれるといいます。2つの代謝酵素に作用することで、有毒物質を減らし、肝細胞を保護する働きが期待できるのです。
お酒を水素水で割ると二日酔いに効果的？
お酒は飲みすぎないに越したことはありませんが、人付き合いなどでついつい飲んでしまいますよね。そんな時、どうにか二日酔いを防止する方法はないのか？と考えたことがある方も多いでしょう。
昨今流行りの水素水は、二日酔いにも効果があると言われています。それは、二日酔いと活性酸素が深く関係しているからです。二日酔いになる原因を簡潔にまとめると、体内でアルコール分解が追いつかず、アセトアルデヒドを分解しきれない状態です。アセトアルデヒドは、頭痛や吐き気といった、二日酔いの典型的な症状を引き起こす原因となります。体内でアルコールを分解する過程では、活性酸素が発生します。アセトアルデヒドに反応して細胞内に活性酸素が増えると、肝臓の働きが低下し、アルコール分解の効率が悪くなるのです。活性酸素を除去することで、アルコールをより速く分解し、二日酔いになりにくくなる効果が見込めます。
では、水素水を飲むタイミングは、お酒を飲み終えた後がいいのでしょうか。水素の効果は即効性があり、焼酎などの水割りに水素水を使うのがお勧めです。あるいは、お酒を飲む合間のチェイサーとして水素水を飲むのも効果的です。
焼酎やウイスキーには、アセトアルデヒドが一定量含まれており、水素水を同時に飲むことで、アセトアルデヒドを解毒できます。お酒が肝臓に着いた直後からアセトアルデヒドは生成されてしまうので、アルコールの分解効率を低下させないためにも、水素水を活用しましょう。もちろん、飲酒後に水素水を飲むことも悪くありません。寝ている間に、体内でアルコールを分解する際のアセトアルデヒド生成量を減らすことに役立ちます。
まとめ
肝臓の病気は、放っておくと命に関わる危険な症状を引き起こすことにつながり、手遅れになる可能性もあります。日頃から、水を充分に飲む習慣をつけることで、肝臓の毒素や残留物を流しておきましょう。
また、多くの方は、お酒が健康に悪影響と分かっていても、すぐにやめるのは厳しいかと思います。有害物質の生成を抑制し、二日酔いを防止するためにも、水素水を水割りで使用する、あるいは途中で水を摂取するといった一手間で、アルコールの分解効率が変わってきます。肝臓は、一度悪化すると元の状態に戻すのが難しいからこそ、気を配っておきたい体内器官の1つです。水や水素水を上手く活用して、肝臓をしっかり保護していきましょう。
