水素水を炭酸水メーカーで使用しても問題ない?調査してみた
水素水と炭酸水には美容効果あり
水分は人体の中でも大きな割合を占めているため、質の高い水を摂ることで健康を維持できるのは確かです。そこで、毎日飲む水を水素水に換えて、体に取り入れる健康法が注目されています。
老化や体調不良などの原因となっているものの一つに、活性酸素があります。活性酸素は細胞を劣化させて、肌や臓器の機能低下などのさまざまなトラブルを引き起こします。水素は活性酸素と結びついて、いわば無効化させる作用があることが分かっています。そのため、水素が中に溶け込んだ水を飲むことで、美容効果や疲労回復、体調改善などの効果を期待できるわけです。
炭酸水は、水の中に炭酸ガスつまり二酸化炭素が溶け込んだものを指します。炭酸ガスが胃や腸に入ると、粘膜を適度に刺激することから、血管が拡張して血の巡りが活発になります。また、胃酸の分泌を促進する効果もありますので、消化が良くなるなどの効果も期待できます。なによりも、炭酸水を飲むことで得られる爽快感は他の飲料にはないもので、気分をすっきりとさせ、清涼感を得ることができます。
こうしたことから、炭酸水を飲むことで美容効果を期待できると考える人も多く、注目されています。普通の水の代わりに炭酸水を飲むことで、疲労物質の排出を促し、肌のトラブルを改善してくれるのです。また、炭酸水で洗顔することにより、肌に適度な刺激を与えると共に、炭酸ガスの効果によって皮脂汚れをしっかり落とすこともできます。
水素水を炭酸水にすると効果が薄れる
水素水も炭酸水も健康や美容に良いものとして注目されており、実際に多くの人が利用しています。水素水は製品として販売されている他、水素水生成器を購入して自宅で作ることも可能です。これは炭酸水も同じで、水道水などに炭酸ガスを溶け込ませる機器がいくつも市販されていて、気軽に炭酸水を作れるようになっています。
ここで考えられるのが、生成器で作った水素水をさらに炭酸水メーカーにかけることで、水素と炭酸ガスのどちらも溶け込ませた水を作れないかということです。もしそれができれば、両者のメリットを一気に活用できることになり、高い効果を期待できます。もちろん、仕組みとしてはこうした水の作り方は可能です。
水素生成器の仕組みの一つに電気分解方式があり、設置されている電極に水を通過させて、電気分解することで水素を発生させます。水素水サーバーではこの仕組みを取っていることが多いです。もう一つは気体過飽和式と呼ばれる方法で、水を電気分解して生まれた水素を、水に圧力をかけて入れるというやり方です。圧力をかけることで水素は水の中により多く溶け込むため、水素水として販売されている製品の多くはこの方式で作られています。
いずれの方式でも、一定の水素が水の中に溶け込んでいます。そこに、炭酸水メーカーを使って炭酸ガスを送り込むことで、さらに炭酸ガスを溶け込ませることができるのです。炭酸水メーカーの多くは、高圧の炭酸ガスを水の中に圧力をかけつつ封入していく形となります。こうして、水の中に水素と炭酸ガスの両方を溶け込ませることになります。
原理としては可能なのですが、実際の効果という意味では厳しい結果になる可能性が高いです。というのも、水素が水に溶け込むためにはかなりの圧力をかける必要があり、水素水を普通の空気中に出すとすぐに抜けてしまうからです。そのため、水素水を炭酸水メーカーにかける工程の中で、どうしても水素が薄まってしまいます。通常の水素水も封を開けたらできるだけ早く飲む必要があり、時間を置くと水素が抜けてしまい、ただの水になってしまうくらいです。
そもそも、水素水は高濃度で水に入れることはできません。そこに加工をして炭酸ガスを入れようとすると、水素を追いやる形で炭酸ガスが入り込んできてしまうリスクもあります。こうしたことから、水素水を炭酸メーカーにかけても炭酸ガスが強い水ができあがるだけで、水素の濃度はかなり薄くなってしまい、効果は期待できなくなってしまうでしょう。水素水と炭酸水のどちらの効果も期待したいのであれば、素直にどちらも別々に飲むのが一番適した方法と考えられます。
水素水の特性を理解して摂取しよう
今まで見てきたように、水の中に溶け込んでいる水素というのは不安定で、放置したり何らかの加工をしたりすると、水素が抜けてしまう可能性が高いです。そのため、水素水を炭酸メーカーにかけて炭酸水にしようとしても、水素水としての効果を保ったままにするのは厳しいと言えるでしょう。炭酸水も水素水も健康や美容に対する効果がありますので、どちらも日常的に摂取したいものです。水素水の特性を理解した上で、正しい方法で摂取しましょう。