水素水は腎臓に悪いって本当？調査してみた
結論、水素水は腎臓に悪くない
「水素が高濃度に含まれている水素水は腎臓に悪いのではないか？」そんな噂を聞いたことがある方も多いでしょう。これから飲用を検討しているのに、不安要素があるのは心配です。しかし、安心してください。結論から言いますと、水素水は必ずしも腎臓に悪いわけではありません。きちんと正しい知識を持ってさえいれば、逆に健康を促進する働きも大きいのです。
それでは、なぜ「水素水は腎臓に悪い」といううわさが流れてしまっているのかを解説しましょう。水素水とは、電気分解によって水質が弱アルカリ性になっています。そのため、通常の水道水よりもカルシウムやミネラルといった成分が豊富に含まれるのです。
腎臓病を患っている方の中には、水素水に含まれているミネラル成分の1つである、カリウムの摂取制限を行っている方がいます。こうした方はカリウムを過剰摂取することになってしまうため、水素水の飲用は控えたほうが良いと言われています。つまり、健康な身体の方やカリウム摂取制限に該当しない腎臓病の方であれば、水素水を飲んでも腎臓への負担は無いということです。
さらに、水素水にはカリウムが豊富に含まれていると言っても、カリウムの含有量が多い食材であるアボカドやバナナなどの食品に比べると、1％以下の量しか含まれていません。そのため、水素水を常飲さえしなければ、さほど問題にはならないとも言われています。
水素水は腎機能指数を良好に保つ
「水素水は腎臓に悪い」とうわさされていますが、実は近年の研究の結果によると、水素水には腎機能指数を良好に保つ働きがあることが分かっています。以前、健常者に日常的に水素水の飲用を取り入れてもらい、しばらく経ってから血液検査を行って、常飲していない人との数値の結果を比較するという研究が行われました。その結果を見てみると、水素水を飲んでいない人に比べて、日常的に水素水を常飲している人は血液中の相対的酸化ストレス値や酸化ストレス値が低く、腎機能の指標として用いられる尿素窒素の値も低いことが証明されました。
尿素窒素の値が高い人は腎機能が低下していることになるため、低い数値をキープできている水素水の常飲者は、総じて腎臓の機能が良好であるということが分かるわけです。この結果はまさに、「水素水は腎臓に悪い」のではないことを示しています。健康的な身体の方にとって、水素水は腎臓に悪いものではなく、反対に腎機能の正常化を助ける働きがあることが証明されているのです。
尿素窒素の値の他に挙げられた酸化ストレス値の低下も、私たちの健康を保つための大事な要素の1つです。私たちの身体の不調や病への罹患は、酸化ストレスが大きく関係していると言われています。つまり、いかにして酸化ストレス値を低い状態に保つかが健康の秘訣というわけです。酸化ストレス値を上げないためには、適度な運動やバランスの良いメニューで作られた食事などが重要なポイントとなりますが、実際にこれを継続していくのは困難であることも指摘されています。
そこで近年、多くの研究者の注目を集めているのが水素水です。酸化ストレス値を下げる効果のある水素水を通常の水分補給に取り入れれば、簡単に常飲することが可能です。運動や食生活になかなか気の使えない方でも、酸化ストレス値の数値の上昇を予防することができるのではないかと考えられたわけです。
研究の結果、糖尿病を患っている人に水素水の常飲してもらったところ、抗炎症と抗酸化作用が確認することができました。もちろん、この結果で水素水が糖尿病に効くと証明されたわけではありません。しかし、水素水が私たちの身体に何らかの良い影響を与えていることの証明としては十分な結果と言えるでしょう。
水素水は腎機に悪いわけではないが注意は必要！
以上のことから、「水素水は腎臓に悪い」というのは全ての人に当てはまるわけではないことがよく理解できたのではないでしょうか。ただし、カリウム排泄障害や腎不全の方で、水分量やカリウムの摂取量に制限が掛けられている方は、飲用を避けるか、一度かかりつけのお医者様に相談したほうが良いでしょう。
腎臓病患者以外にも、胃液に塩酸がない無酸症の方や酸性の値が低い低酸症の方は、アルカリ性である水素水を飲んでしまうとさらに胃液のpHの値を上げてしまうことにつながってしまいます。ですから、飲用は控えたほうが良いでしょう。他にも、胃腸の発達が未熟で大人と同じように機能していない赤ちゃんのミルクや離乳食などに取り入れたり、お薬の服用時に使用したりすることもおすすめできません。あくまでも「水素水は水道水とは成分が異なる」ということを念頭に入れて、飲用することが大切なのです。
