還元水素水生成器ってどんな機械?徹底解説
自宅で水素水を飲みたいと思い、様々な水素機器を探していると、「還元水素水生成器」と「アルカリイオン整水器」という2種類が存在し、どちらを選んでいいか困った経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そもそも”水素水”と”還元水素水”が同じものとして扱われる場合も散見されますが、厳密に区別すると異なる性質のものです。このように、水素水やアルカリイオン水といった類は、知識がないと分かりづらい点が多々あります。
今回の記事では、還元水素水生成器とは一体どんな機器なのか、アルカリイオン整水器との違いはどこなのか、そしてお勧めのメーカーに関しても、詳しく解説していきます。
還元水素水生成器とは?
水素水生成器とは、ミネラルウォーターなど普通の水を水素水に変える機器です。水素を作り出す方法のひとつ、電気分解式とよばれる水を電気分解して水素を発生させる方法を用いるのが、還元水素水生成器となります。大手メーカーのPanasonic社によれば、水素水と還元水素水はそもそも別物だそうです。
一般的な水素水は中性の水に圧力をかけて水素を入れていますが、還元水素水はアルカリ性。水の種類から違います。それでは、なぜ還元水素水生成器で作ると、アルカリ性の水が出来上がるのでしょうか。
還元水素水生成器では、水を電気分解する前に、カートリッジとよばれるフィルターで、不純物・鉛・鉄・アルミなどをしっかり除去します。カルシウムなどのミネラル成分は、除去されず残り、ろ過された浄水に残ります。その浄水を電気分解すると、マイナス側の電極には水素や水酸化物イオンを含む還元水素水、プラス側の電極には酸素や水素イオンを含む弱酸性水が生成されます。還元水素水はアルカリ性を帯びている傍ら、酸性を帯びた弱酸性水も作られるわけです。飲用に適しているのはもちろん還元水素水の方ですので、おのずとアルカリ性の水を飲むことになるのです。
還元水素水生成器とアルカリイオン整水器の違いを解説
還元水素水生成器の大まかな仕組みを説明したところで、もう一段階話を進めていきましょう。多くの方が困惑しがちな、還元水素水生成器とアルカリイオン整水器の違いについてです。この違いを理解するためには、アルカリイオン水と水素水の違いを把握しておくことが肝要です。端的に言うと、両者は液中の水素濃度の濃さに差があります。
水素水の定義は、最低0.08ppm以上の水素濃度(※諸説あり)という基準が存在するのに対し、アルカリイオン水は水素の含有量について基準はありません。アルカリイオン整水器協議会によると、アルカリイオン水とは、「電気分解によって生成されたアルカリ性で水素を含んだ水の通称」とのことです。これだけ聞くと、やはり還元水素水との違いが曖昧に思えてしまいますが、市販のアルカリイオン水の中には、水をアルカリイオン化しただけの商品もあります。水素濃度について明記が無いどころか、水素を含有していない商品すら存在します。“ただのアルカリ性の水”の範疇を出ないのです。
また、Panasonic社の商品説明によると、「電極板(金属のプレート)の枚数が5枚以上かつ水素チャージ機能を搭載した商品」を還元水素水生成器と称しています。実際、同社のアルカリイオン整水器は、電極板が3枚程度です。電極の枚数が多いほどパワフルに電気分解でき、様々な性質の水を作り出すことが可能になります。
還元水素水生成器では、およそpH8.5~10.5の弱アルカリ性、pH7の中性、pH4~6の弱酸性を作ることができ、シチュエーションに応じて最大8種類の水を使い分けることができます。一方、アルカリイオン整水器ですと、pH9~10の弱アルカリ性がメインです。付け加えておくと、浄水器はpH7の中性の水のみ生成可能です。
電気分解によって生成された還元水素水には、細胞内の悪玉活性酸素を除去する能力が一般的な水素水より高いと言われています。アルカリイオン水は飲用することにより、胃腸症状の改善効果が期待できます。
代表的な還元水素水生成器をピックアップ
還元水素水生成器を生産しているメーカーは多数ありますが、前項でも名前を出しているPanasonicは、多くの製品を販売している大手企業です。同社の製品のうち、最上位モデルと称される還元水素水生成器“TK-HS92”を紹介しましょう。
スイッチ一つでモードを切り替えることが可能で、pH3.0程度からpH約10.5まで8種類の水を作れます。また、高性能浄水カートリッジを搭載して、業界最高レベルの浄水性能を持っています。水素自体は目に見えない気体のため、いざ水素水を作っても、どのくらい水素が溶存されているのか目視では判別できません。そういった点にも配慮し、同製品は大型フルカラー液晶ディスプレイに水素濃度の目安およびpH値の数値を表示する機能を有しています。まさに今作り出す水素水の濃度や、その水が酸性なのかアルカリ性なのか、一目で認識できる仕組みです。
浄水カートリッジは、一定回数使用すると交換を要するものですが、交換目安までの日数または総通水量をディスプレイに表示します。これにより、いつ頃交換タイミングが訪れるのか、事前に把握することができ、安心して使い続けられます。Panasonic以外では、日本トリムも還元水素水生成器の大手です。上場企業であることから、製品への信頼性も高いといえるでしょう。
まとめ
一括りに「水素水」といっても様々な種類があり、電気分解によって作られる還元水素水はその一つです。家庭用医療機器として厚生労働省から医療認可を取得したものには、医療機器認証番号が付与されます。先程紹介した“TK-HS92”も、番号がカタログなどにきちんと記載されています。
日常飲用として使用するだけなら、アルカリイオン整水器でも還元水素水生成器でも大きな差を感じないかもしれません。しかし、pH10.5の強いアルカリ性の水は野菜のアク抜き、pH6.0の弱酸性水は洗顔、pH3.0の酸性水は食器の浸け置きに活用できます。アルカリ性から酸性まで、最大8種類の水を作り出せる還元水素水生成器が家庭にあると、ライフスタイルが大きく変わるのではないでしょうか。
高性能な機器はお値段が上がる反面、フル活用すれば値段以上の価値があるはずです。ぜひ、還元水素水とともに過ごす日常生活を始めてみませんか。